「新NISAで積み立ててきた商品、変えてもいいのかな…」そう思いながら、なんとなく同じ商品を買い続けている40代の方、実は多いんです。私自身も一度、積み立てていた商品に「本当にこれでいいのか」と感じた瞬間がありました。2019年から旧NISAを始めて、数年たったころのことです。
結論から言います。新NISAでの商品入れ替えは可能です。そして40代の今からでも、方針転換は十分間に合います。ただし、知らずにやると非課税枠を無駄にするリスクがあります。この記事では、具体的な手順と40代ならではの注意点を実体験をもとに解説します。
① そもそも「商品入れ替え」とは何か
新NISA口座での「商品入れ替え」とは、今持っている投資信託や株を売って、別の商品を買い直すことです。いわゆる「スイッチング」とも呼ばれます。
新NISAには「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類があり、年間それぞれ120万円・240万円まで投資できます。売却した場合、その取得額(購入額)分だけ非課税枠が翌年以降に復活するという仕組みです。
重要なのは「売却した年には枠が復活しない」という点です。たとえば2026年6月に売却しても、枠が戻るのは2027年1月からです。この点を知らないまま動くと、せっかくの枠を使い損ねることになります。
② 40代が商品入れ替えを考える3つの理由
なぜ40代が方針転換を考えるのか。私自身の経験も踏まえて、よくある理由を3つ挙げます。
理由① リスク許容度が変わった
30代のころは「多少下がってもOK」と思っていた。でも40代になって子どもの教育費や住宅ローンの残高を意識し始めると、「暴落で半分になるのは困る」という感覚が芽生えてきます。これはとても自然なことです。リスク許容度が下がったなら、ポートフォリオを見直すのは正しい判断です。
理由② もっとよい商品を見つけた
私自身も、最初は手数料が高めのアクティブファンドを積み立てていた時期があります。その後、eMAXIS SlimシリーズやSBI・Vシリーズなど、低コストのインデックスファンドの存在を知り、「今すぐ乗り換えたい」と思いました。信託報酬の低いファンドに乗り換えることで、長期的なリターンが改善します。
理由③ 国内外の比率を変えたくなった
「全世界株式(オルカン)1本でよかったのに、気づいたらS&P500と国内株を混在させてしまっていた」というケースもよく聞きます。方針を整理して、シンプルな構成に組み直したいというのも立派な理由です。
③ 実際の入れ替え手順|4ステップで完結
では、実際にどう動けばいいか。私が実践した手順を4ステップでまとめます。
STEP 1|現在のポートフォリオを確認する
まず、今何をどれだけ持っているかを整理します。証券会社のアプリで「保有商品一覧」を開き、商品名・取得金額・評価額を書き出してください。「取得額」がポイントです。売却時に復活する枠は評価益ではなく取得額で計算されます。
STEP 2|次の商品を決める
乗り換え先の商品を事前に決めておきましょう。おすすめはシンプルな低コストインデックスファンドです。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):信託報酬0.05775%
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500):信託報酬0.09372%
- SBI・V・S&P500:信託報酬0.0938%
両学長も長年推奨してきたこのシリーズは、コストが低く、初心者から上級者まで幅広く使えます。
STEP 3|売却タイミングを考える
売却するなら「年末より年始〜夏頃」がおすすめです。翌年への枠復活を早めに確定させることで、次の積み立てまでの時間的ロスを最小化できます。また、暴落時(含み損の状態)での売却は避けたほうが精神的にも損失的にも賢明です。焦って損切りするより、回復を待ってから入れ替えるほうが多くのケースで正解です。
STEP 4|積み立て設定を変更する
売却した後は、新しい商品への積み立て設定を変更します。多くの証券会社では「積立銘柄の変更」は数分でできます。旧商品の積立を停止し、新商品の積立を設定する。これだけです。
私自身も2023年に一度、積み立て先をアクティブファンドからオルカンに変更しました。変更前は「今の含み益を手放すのが惜しい」という気持ちがありましたが、長期で見れば信託報酬の差が積み重なることを理解し、踏み切ることができました。「今日が一番若い日」です。早く動くほど、複利の恩恵は大きくなります。
④ 40代が入れ替え時に注意すべき3つのポイント
注意① 枠の復活は翌年から
前述のとおり、売却した年には枠が戻りません。年末に売ると翌年の1月からしか使えないため、売却は年初〜夏頃に行うのがおすすめです。
注意② 一括入れ替えより段階的に
「全部一気に売ってすぐ買い直す」は、タイミングリスクがあります。3〜6ヶ月かけて段階的に入れ替えるほうが、価格変動の影響を分散できます。
注意③ 特定口座との混同に注意
NISA口座と特定口座(課税口座)の商品を混同しないようにしてください。特定口座からNISA口座への直接移管はできません。一度売却してNISA口座で買い直すしかありません。口座の種類をしっかり確認してから操作しましょう。
⑤ 今日からできる具体アクション
- 証券口座を開いて「保有商品」を確認:信託報酬0.5%以上の商品があれば、入れ替えを検討してください。
- 乗り換え先の商品を1つ決める:オルカンかS&P500のどちらかでOK。迷ったらオルカン1本でシンプルに。
- 来月から新商品の積み立てを追加設定:売却は焦らなくてOK。まず「次の商品の積み立て」を始めることが重要です。
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まとめ|40代の方針転換は今すぐ動ける
新NISAでの商品入れ替えについて、改めてポイントを整理します。
- 売却後の非課税枠は翌年以降に復活(同年中は不可)
- 乗り換えは低コストのインデックスファンドへ
- 段階的な入れ替えでタイミングリスクを分散
- 特定口座とNISA口座は混同しない
40代での方針転換は、決して遅くありません。今日気づいたことが、10年後の資産に大きな差を生みます。まずは保有商品の信託報酬を確認するところから始めてみてください。
新NISAの活用法についてはこちらの記事でもチェックしてみてください。ご質問はお問い合わせフォームからどうぞ。一緒に資産形成を前進させていきましょう。


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